可能性構想

異業種コラボのアイデアを生む『材料×構造×工程×界面』マトリックス

誰でも思いつく連想を超え、材料、構造、工程、界面、制御、用途の全組合せから協業仮説をつくる方法を解説します。
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材料、構造、工程、界面の技術要素を組み合わせる透明な設計テーブル
材料、構造、工程、界面の技術要素を組み合わせる透明な設計テーブル

『加工会社だから、別の加工会社と組む』だけでは、新規性は生まれにくいものです。製品の性能は加工法だけでなく、材料、構造、界面、制御、評価方法の相互作用で決まります。

AIの価値は、思いつきを1つ返すことではありません。人が見落としやすい組合せまで広く生成し、物理的な成立性、顧客価値、実証可能性で絞ることにあります。

01

6軸で分解すると、探す相手が変わる

自社製品を部品名のまま考えず、性能を決める6軸へ分けます。たとえばモーターなら、磁性材料、巻線、絶縁、冷却、コア形状、制御、製造ばらつき、評価条件が候補になります。『モーター会社を探す』から、『薄膜絶縁や熱伝導材料を持つ会社を探す』へ探索範囲が広がります。

問い探索対象の例
材料素材を変えると何が変わるか磁性材、樹脂、繊維、セラミックス
構造形・積層・配置を変えられるか多孔質、薄膜、ハニカム、微細流路
工程作り方を変えると何が可能か成膜、接合、積層造形、低温処理
界面境界面の損失や劣化を減らせるか密着、摩擦、濡れ、腐食、絶縁
制御状態に応じて動作を変えられるかセンサー、予測、電力制御
用途別市場では何を価値とするか医療、食品、インフラ、宇宙、介護
組合せ探索の6軸
02

全件生成した後に、3段階で現実へ戻す

組合せの数を増やすだけでは、荒唐無稽な案が増えます。第1に自然法則や規制へ反しないか、第2に顧客課題が実在するか、第3に90日程度で重要な不確実性を検証できるかを確認します。

最初の3案は現実性を重視し、次の3案は隣接領域、最後の3案は意外性を重視するなど、探索の距離を明示すると比較しやすくなります。採用しなかった案も削除せず、なぜ見送ったかを残せば次回の学習材料になります。

9案をつくるときの探索距離

現実的な組合せ
既存能力から近く、短期検証しやすい
隣接する組合せ
市場または技術の一方を広げる
意外な組合せ
材料・界面・別用途まで距離を広げる
各群3案を想定した構想配分の例です。数値は事業実績を表しません。
03

新規性と実行可能性を同じ点数にしない

驚きのある案が、そのまま良い投資先とは限りません。新規性、顧客価値、技術成立性、知財余地、実証費用を別々に見ます。総合点だけを出すと弱点が隠れるため、評価軸と根拠を並べて人が選びます。

REFERENCES

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